こんばんは、分散型ライフのエンジです。
会社を休職していた時期に公務員への転職を視野に入れてました。
給料よりも労働条件を第一優先で考えていたため、業務負荷と勤務時間に魅力を感じて公務員試験のことを調べたりしていました。
また、以前の部署では官公庁向けの仕事をしていたので、その業務状況を思い出したり、実際に市役所に足を運んで職場の雰囲気を掴んだりしてみました。
公務員という表面上の良い点だけに囚われるのではなく、色々考えた結果、公務員への転職は選択肢から外して元の会社に復帰して社内転職を希望することにしました。
小生の経験に基づく話ですので結構偏りはあるかと思いますが、実務レベルも踏まえて民間とも対比しながら記事にしてみたいと思います。
官公庁向けの仕事
過去に官公庁向けの仕事をしていましたので、民間相手と比較しながら挙げていきたいと思います。
ちなみに小生の所感としては官公庁向けの仕事は出来るだけ避けたいと思ってます。。
ドキュメントの細かい体裁や文言に拘る
本当に細かいです。
書類の隅から隅まで目を通して、「この仕様の根拠は?」「この文言の意図は?」とツッコミを入れてきます。対民間企業より体裁や文言に拘ります。
そしてその修正で何回も書類が往復して、時間の無駄無駄・・・。
「私はオブザーバーで参加したので参加者に名前を書かないで欲しい」「部署名はコチラに書き換えて欲しい」「前々回の記述内容と整合性を取ってほしい」といったお役所的な修正依頼もあります。
そして官公庁系では過去の事例との整合性に重きを置いています。
このため、「過去はこうだったのに今回はなぜ違うのか?」ということを明確にする必要があります。大きな違いであればこちらから説明していますが、例えば「過去はここにボルトがなかったのに、今回は何故付いているのか?」という運用にまったく支障を来さないレベルでも尋ねてきます。それを説明するためにエビデンスを掻き集めて見解書として提出したり、もう面倒くさいです。
対民間でしたら、「あーボルト?それよりもなるべく納期前倒しでよろしく」で済むんですよね。
決裁に時間を要するため結局短納期
扱うアイテムにより異なりますが、官公庁内部での決裁にとても時間を要します。
「納入まで5ヶ月もあるのか。とりあえずはゆっくり取り組めそうだな」という感覚でいたら、「決裁に大体2ヶ月かかるから2週間後に仕様お願い」と言われて「!?」となりました。
民間でしたら担当者とその上長レベルで承認が終わるので、1週間~2週間ぐらいで済みます。
まるでスピード感がありません。
どうやら関係部署全部に書類を回して、あーでもないこーでもないと意見を聞いて決裁を取るみたいです。もちろん関係部署の方が出払っていればそこで数日書類がストップしますし、再提出した後も「やっぱり最初のでお願い。それに関わる議事録の文言も修正しておいて」とかあります。
そういう流れを想定して結局短納期で動く必要があります。
官公庁相手のペースに合わせていると、社内的な調整も大変です。「まだ仕様が決まっていないのか。生産計画があるので早く手配しないと間に合わない。他の案件を優先して人員をまわすぞ」といった面倒くさいやり取りが増えます。
提出する書類が多すぎる
許諾申請書やら何やらとにかく提出しなければならない書類が多いです。
それも紙ベースでやりとりするので、いちいち総務に立ち寄って社長印を押してもらって郵送したり返送したり。
現地で蛇口の水を使用する際にも申請書が必要です。
そしてこれまた申請書の決裁が時間掛かります。
仕事が全然前に進まなくてイライラします。。
わら半紙の資料
どうでもいいことかもしれませんが、個人的にわら半紙の資料が嫌でした。官公庁は主にわら半紙を使用します。しかも両面コピーです。事務作業でイライラしてしまいます!
- シャーペンで文字を書くと破れる
- 蛍光ペンが裏に透ける
- スキャンした時に文字が薄かったり潰れたりしてPDF化にイライラ
- コピーした時に印字が薄くて上から書き直したり余計な手間が
- 紙の針でとめるのヤメテ!
以上で簡単にはなりますが、官公庁向けの小生の仕事経験談でした。振り返ってみて公務員としてこのように業務をこなしていくのは私には向いていないなと思いました。
市役所の職場見学
上記のように官公庁向けの仕事経験はありましたので、打合せなどでチラッと職場環境を目にしたことはありましたが、改めて市役所に足を運んで確かめてみました。あくまでも一例として捉えて下さい。全ての官公庁がそうであると限りませんので。
市民の監視下
市役所の低層階は市民課や保険年金課、介護福祉課があり、必然的に多くの市民の目が行き届く職場となりますよね。都市計画や建設営繕関係の中層階以上も見に行きましたが、チラホラと市民がいる感じですね。
いずれにしても、市民に監視されている感があると思いました。
椅子に持たれかかって伸びをしたり、雑談や談笑なんて出来ないですよね。。
実際はどうなのかはわかりませんが、見学しているこちら側も息苦しさを感じました。
また、階段の昇り降り、エレベーター、外出などですれ違った際にも挨拶をしてきたり、お客様対応してくれたので、一挙手一投足市民に監視されているような気がしてキツイなぁと思いました。
デスクが狭い!
人が集中していてデスクが狭いと感じました。
小生が見学した市役所では、会社のデスクの1/2幅くらいで隣の人と肘がぶつかるのではないかというレベルでした。混雑しているスタバのカウンターみたいな感じです。
両隣や前が近いのは落ち着かないし足も伸ばせなさそうなので、肉体的にも精神的にも息が詰まりそうで小生は駄目かもです。
職場がムシムシしていて暑い!
空調が28度設定なんでしょうね。
座っているだけでも暑くて仕事に集中できなさそうな感じでした。
そして職員は団扇を仰いでいました!隣の人とぶつかりそうになるので、オフセットさせて上手く仰いでましたよ。
小生はデスクファンを用いていますが、使用禁止なんですかね・・・?
また、小生の会社もエアコンの設定は同じだと思いますが、人が密集しているせいか余計に暑く感じたのかもしれません。
市役所では環境配慮や経費削減を市民にアピールしないといけないので、あまり働きやすい職場とは言い難い環境でした。
市民のクレーム対応
市役所ですので、市民のクレーム対応は往々にしてあると思っていますが、職場と窓口が近いため、市民とギャーギャー言い合っているのを耳にしながら仕事をするのは精神衛生上良くないなと思いました。
22時でも電気が付いている
これは近所の市役所ですが、22時でも煌々と電気が付いていて、部署によっては激務だったり残業が多いというのは本当なんだなぁと思いました。
どこの部署に配属になるのかわかりませんし、配置転換も多いので、残業の多い部署に当たってしまうと転職する意味がなくなってしまうと思いました。
このため、公務員でも労働条件にリスクを負う可能性があるのであれば、ある程度内情を知っている現状の会社で社内転職がベストかなと思いました。
(給料も残業代も今の会社の方が良いですし・・・)
まとめ
労働条件の良い面だけ捉えるのではなくて、官公庁の仕事のスタイルや職場環境にも目を向ける必要があると実感しました。
いずれにしても公務員への転職でも何かしらのリスクが伴うということ。理想だけを追い求めるのは難しいと思いました。
以上、「公務員への転職を辞めた理由。官公庁相手の仕事や職場見学を通じて」でした
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