「ペイオフレシオ」や「リスクリターン率」でEAやトレードの収益性を評価する


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 こんばんは、分散型ライフのエンジです。

EAの収益性を評価する場合には、バックテストの結果に基づいた「プロフィットファクタ」や「最大ドローダウン」「相対ドローダウン」を使用します。

他に、バックテストに掲載されない評価指標である「ペイオフレシオ」や「リスクリターン率」を使用すると、EAの比較検討時に役立つ場面が多々あります。

また、FX自動売買に限らずにCFD取引や商品先物取引でも用いられてます。

今回は、ペイオフレシオとリスクリターン率についてお話していきます。

【関連】

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ペイオフレシオとは?

 ペイオフレシオとは、別名「損益レシオ」とも呼ばれており、投資の世界では幅広く用いられています。具体的には、利益トレードの平均値を損失トレードの平均値で除算したものとなります。損失トレードの平均値はマイナスとなりますが、ペイオフレシオを算出する際には絶対値で考えます。

例えば、下記のように変数を割り当てると、

・利益トレードの平均値:W

・負けトレードの平均値:L

・ペイオフレシオ r = W / L となります。

尚、ペイオフレシオの値が大きい程、損失が小さくて利益が大きい。すなわち損小利大と言えます。但し、1以下の場合は損大利小となりますので収益性の懸念があります。

また、ペイオフレシオを考慮する際には勝率との兼ね合いを検討します。

ここで登場する勝率とは、利益トレード回数÷総トレード回数で算出出来ます。

勝率が高いトレードでも、ペイオフレシオが1以下であれば、結果として損益がマイナスになることがあります。

具体例としては、利食いが早くて損切りが遅いパターンですね。

これは人間の心理的に、負けは認めたくないが利益は取りこぼしたくないという作用が働いてペイオフレシオの低下を招きやすくなっています。

逆に勝率が低くてもペイオフレシオが高ければ、損益がプラスになる場合があります。

これは方向性を見誤ったら早めに損切り、利が乗ったらなるべく伸ばすという考え方ですね。

FXをシンプルに上がるか下がるかの勝率50%と考えるならば、ペイオフレシオが1以上、つまり損切よりも利確を大きくしないと利益になりませんね。

バックテストの結果や裁量トレードの結果からペイオフレシオと勝率を用いた計算を行う際には下記のように考えます。

・ペイオフレシオ×(勝率/負率) > 1

1より大きければ利益が出ます。逆に1未満は損失が膨らみます。 

この計算式を用いて、収益性を検討してみて下さい。

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リスクリターン率とは?

 リスクリターン率とは、純損益を最大ドローダウンで除算した割合を示します。

つまり、利益が損失の何倍であるかを示す指標となります。

投資リスクに対してリターンの大きさを検討する際に使います。

リスクリターン率が大きい程、ローリスクハイリターンであることがわかります。

実際に計算してみましょう

 以下の記事でペイオフレシオとリスクリターン率の計算をしています。

【FX自動売買】EAにトレーリングストップ導入で損益改善?

EAにトレーリングストップを導入した際の比較検討で使っています。

一部抜粋すると、導入前と導入後で以下のように数値が変化しています。

「リスクリターン率」

【導入前】 1876 ÷ 448 ≒ 4.19

【導入後】 1808 ÷ 400 ≒ 4.52 

「ペイオフレシオ」

【導入前】 (16.05 / 3.66)×(0.2214 / 0.7786) = 1.246 > 1

【導入後】 (12.42 / 3.64)×(0.2679 / 0.7321) = 1.248 > 1

このように、ペイオフレシオとリスクリターン率を用いることで、EAの収益性を比較することが出来ます。

まとめ

ペイオフレシオとリスクリターン率は言葉が難しそうで尻込みしてしまいがちですが、内容としては単純な除算であるため、簡単に計算出来ます。投資対象が2つ以上あり、どちらをメインに取引するか迷った時に使えます。また、FX自動売買のEAであればバックテストの結果からすぐに割り出せますので、EAの優位性を検討出来ますね。

以上、「「ペイオフレシオ」や「リスクリターン率」でEAやトレードの収益性を評価する」でした。

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